2023/05/28

丸角屋の嫁とり

攻:新三郎(森川智之) 受:鈴(立花慎之介)

ストーリー性:★★★☆☆

エロ:★★★☆☆

江戸の街を舞台に、政治的な思惑に翻弄される武家出身ヒロイン(♂)と豪商の若旦那、さらにはヒロインの幼馴染みかつ元小姓の恋模様を描く、時代物BLです。受けの生い立ちは重いですが、後半は全部丸く収まって、攻めが些細なことにやきもちを焼いているだけなので(笑)、さらりと楽しめる一方で個性も感じられる、お得な作品ではないかと思います。

攻め役の森川さん、べらんめえ口調がイケボに新たな魅力をプラスして、かっこ可愛い仕上がりでした。女装か否かなど関係なく鈴を欲し、嫁として強引に手に入れた後も求め続ける情熱的な面と、やきもち焼きで不器用なゆえに鈴への愛情を伝えるタイミングをときどき誤ってしまう抜けた面のバランスが絶妙でした。森川さんは余裕のある大人なキャラを演じられることが多いイメージなので、少年のような振る舞いをする新三郎の演技はギャップ萌え。

受け役の立花さんは、お得意のミステリアス美人キャラを花開かせてくださっていました。まさに姫様としか言いようがない。父の正妻の嫉妬を恐れて女子として育てられ、挙げ句嫁に行かされた不憫な役どころでしたが、運命を受け入れて諦めきっているところ、新三郎と出会って生きがいを見つけるところ、今も昔も将太を慈しんでいるところ、幸薄げなだけではない様々な表情を艶やかに演じてくださいました。新三郎に女装の方がいいと言われ、男の姿の自分では満足させられないと勘違いするシーンは、健気の極み。

当て馬(笑)役の小野友樹さんも、攻めの森川さんを食わんばかりの素晴らしいご活躍です。モノローグからひしひしと伝わる姫様への想い、成就はせずとも美しい散りざまでした。10歳の少年時代から青年期まで、全ておのゆーさんが演じていらっしゃるのも聴きどころ。

エロは、回数的にはそこそこ入っているのですが、フェードアウトも多く、短めな印象を受けました。ただ、立花さんが普通に喋っているだけでもエロいので、全体を通して考えるとそこまで不完全燃焼感もなかったです。ごりごりのエロを期待しなければ、相応に満足できる作品かと思います。


2023/05/08

妖しの箱庭に浮かぶ月

攻:赤月(小野友樹) 受:結城朱里(古川慎)

ストーリー性:★★☆☆☆

エロ:★★★☆☆

前に勤めていた高校で痴情のもつれから傷害事件の被害者となった教師が、魑魅魍魎の跋扈する山奥の学園へ赴任してきて、生徒である牛鬼とただならぬ仲になる、人外×人間のBLです。一応、妖怪であるがゆえの学生キャラの苦悩や、受けの過去のトラウマも描かれるものの、そこまで苦しい展開にはならないので、さらっと聴ける作品かと思います。

攻め役のおのゆーさんは、様々に形態変化するタイプの妖怪だったため、姿形に合わせたバリエーション豊かな演技を楽しませてくださいます。どの形態のときも、基本的にはスパダリイケメン声ではあるのですが、人型のときはDKらしい初々しさも感じる一方、鬼型のときはぐっと低くした声で威圧する、みたいな変化を一人のキャラとして矛盾なく演じていらっしゃる実力に脱帽。

受け役の古川さんは、無防備なお人好しキャラに合わせて高めに声を作っていらっしゃったようですが、個人的には違和感もなくきゅんきゅんしながら聴けました。粘着攻めだけじゃない古川慎氏の引き出しを見せていただいた気分です(笑)。高音での喘ぎ声は酸欠でくらっときてしまったとのことですが、とっても愛らしかったのでぜひ訓練のうえ量産していただければ助かります!

濡れ場は、メインCPのものはそれほど多くなく、ペッティングと素股的なものが序盤から中盤に数回、本番が終盤に1回といった感じです。ただ、多くないながらも古川さんのキュートな喘ぎは希少度もあって尊いです。また、サブCPの白妙×高林(立花慎之介さん×阿部敦さん)のエロがメインCPを凌ぐ勢いで入っており、立花さんのクーデレ攻めが大好物な身としては美味しかったです。メインだけならエロ度は星2つくらいなのですが、サブを考慮して3としました。

2023/05/01

神様なんか信じない僕らのエデン

攻:喬織人(熊谷健太郎) 受:西央凛々斗(小野友樹)

ストーリー性:★★★☆☆

エロ:★★★☆☆

オメガバース前日譚という触れ込みの、世界初のαとΩの恋物語。地味眼鏡ながら隠れ天才DKな攻めが、同じクラスの陽キャかつ隠れ繊細DKの初ヒートに遭遇してしまい、生活面と性的な面の両方で奉仕したことをきっかけに、互いに一生を捧げるほどの愛を見出す話です。原作の綺麗な絵柄に合うスタイリッシュな雰囲気で、素敵なBGMとともに濃厚なエロを堪能できる良作。ただ、がつんとはまるかどうかは聴き手次第な気もする作品でした。

攻め役の熊谷さんは、ヤリチンビッチ部のジミーを彷彿とさせるぼそぼそ・テンパり口調と、凛々斗への想いを伝えるまっすぐな口調、そしてαの本能から来る威風堂々とした口調を使い分ける素晴らしい演技で、愛らしくも男前な織人にぴったりでした。ところどころ、あまりにテンションの高い(またはあまりにダークな)織人のモノローグについていけない場面があるのですが、これは原作と脚本の問題なので何とも言えず。。

受け役の小野さんは、売りのエロエロハスキーボイスが素敵なのですが、凛々斗のキャラにどんぴしゃかと言うと、個人的にはちょっと疑問符がつきました。おのゆーさんは精神的に不安定なキャラも得意ですが、原作のビジュアルと、男子高校生という設定からしたら、もうちょっと軽やかな声の方がぴんと来たかもしれません。決して聴けないわけではないので、完全に個人の好みの問題です。

凛々斗のヒート期間に密着する作品なので、エロはそこそこ豊富。攻めも受けも、自分で自分の性欲を制御できない表現は初々しくて可愛いですし、互いを貪るようにしながらも相手に酷いことはしたくないという葛藤を感じるセックスも良きです。気が向いたらリピートする……かな?

sick -シック-

攻:須藤圭人(鳥海浩輔) 受:岸祥太(村瀬歩) ストーリー性:★★☆☆☆ エロ:★★★★☆ 資産家の家に生まれ、容姿や対人スキルにも恵まれた大学生が、同じゼミのどんくさい院生にちょっかいをかけるうち惹かれてゆき、多少強引に事を運びはするものの最終的には想いを遂げる...